セレモニーピアニストの日々

片山健太郎

雑記

音楽とはかくも政治的である

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今日は独り言です。

周知のように、ウクライナに対しての、ロシアの侵攻が行われており、連日ニュースを賑わせています。

この記事で、政治的な情勢を語るつもりはございません。一応音楽屋の端くれとして、音楽にまつわる話題を取り上げたいと思います。

音楽界、特にクラシック音楽界で、この「戦争」に関連して、いくつかのニュースが報じられました。

1.ドイツのオーケストラ、ミュンヘン・フィルがこれまで常任指揮者を務めてきたヴァレリー・ゲルギエフを解雇

ドイツ南部ミュンヘン市のライター市長は1日、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者で、ロシア出身のワレリー・ゲルギエフ氏を解雇したと発表した。ウクライナ侵攻を命令したロシアのプーチン大統領との親交で知られる。(2022年3月1日付、時事通信の記事より一部引用)

元記事リンク(リンク切れの際はご容赦ください)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022030101364&g=int

2.日本のオーケストラ、明石フィルが3月21日の演奏会で予定されていた、チャイコフスキー作曲「序曲1812年」の演奏を中止すると発表

今月21日に開催を予定しております、「第30回定期演奏会」の曲目に変更が生じましたのでご連絡いたします。当初演奏を予定しておりました、チャイコフスキー/序曲「1812年」はロシアがウクライナに侵攻した世情を踏まえ、演奏を中止することとなりました。(2022年3月、明石フィルのサイトより一部引用)

元記事リンク(リンク切れの際はご容赦ください)
http://www.taco-phil.jp/images/concert_img/kyokumokuhenkou.pdf

この他にも、いわゆる「ロシアもの」の演目を当面見合わせるといった演奏団体の記事もどこかで見た記憶がありますが、ソースが曖昧なため、ここには載せません。

これらの団体や出来事に対して、私自身あれやこれや意見を差し挟むものではありません。それぞれに、それぞれの事情があるわけだし、部外者には分からない、別の事情が隠されている場合もあります。

私は、これらの出来事を耳にして、「第二次大戦の時と一緒やん」と言う思いがまずめぐりました。もちろん、私に先の大戦の何を知っている訳でもありませんが、ヒトラー政権化のドイツ、ムッソリーニ政権下のイタリアにおいて、多くの音楽家が悲哀と屈辱を味わったとされています。昨日まで仲間として仲良く活動していた者同士が、ある日突然敵味方に分かれるなんて事も多かった事でしょう。日本においては、鬼畜米英の名のもと、多くの洋楽が演奏禁止、放送禁止になりました。まさにその時と同じ絵図を、ここに見る思いです。

「音楽は世界の共通語」だとか「音楽は国境を超える」だとか、これまで音楽のグローバリズムが熱く語られてきました。政治によって解決できないことも、音楽によって解決しようなんて考えもあったようですが、何のことはない。そんなものは、世界のグローバル化推進とともに、さも昔からそうであったかのように語られてきただけです。ある意味、グローバリストのプロパガンダに使用されただけ、と言えなくもありません。ほら、あの元ビートルズの方がお歌いになったあの曲も、プロパガンダ・ソングと解釈することは可能でしょう・・・(個人の感想です。何の曲かは・・・想像してください)。

音楽は、実のところ、その時代の政治力学や倫理観に大きく左右され、その中で、かろうじて普遍的と言えるほんの一部だけが、時を超えて残されただけにすぎません。音楽の歴史を紐解いて、19世紀までが西ヨーロッパ中心に語られるのは、そこに政治の中心があったから。20世紀になって、二つの大戦を通して、アメリカが政治のイニシアティブを取るようになったら、ヨーロッパ発の音楽は廃れ、アメリカ発のブルース、ロック、ヒップホップが世界を席巻した。それだけの事です。音楽の発展においては、政治力が大きくモノを言い、むしろ政治によって音楽の命運が決まる、そう言っても過言ではありません。

私自身はチャイコフスキー、大スキー・・・。

・・・。

・・・はい、大好きな作曲家ですが、「序曲1812年」を、特別好きかと言われると、そうでもない。同じような国威掲揚を意図した曲なら「スラヴ行進曲」の方がずっと好きだ。実際チャイコフスキー自身も序曲1812年に特別な思い入れは持っておらず、作曲の筆も進まなかったようです。

なんだかまとまりのない文章になってしまいました。ここまで読み続けて頂ける方も、ほぼ皆無に近いと思いますので、まとまりのないまま、読みやすくレイアウトを工夫するとかもせず、この記事を締めたいと思います。

私としては、一刻も早く、この不毛な戦いに終わりを告げ、一人でも多く、兵士や一般市民が無事で生き続けられることを願わずにはいられません。

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