セレモニーピアニストの日々

片山健太郎

自作パソコンの話 雑記

私のKP41病(Kernel-Power 41)の治療まとめ (DAW用PCを自作した話 その8)

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ウインドウズ7以降のPCに度々発生する「KP41病」と言う症状。ウィキペディアにはこのように記載されています。

(以下Wikipediaより引用)
Windows 7以降のOS特有のトラブルで、製品版のWindows 7や8が稼動しているコンピューターが、ブルースクリーンとなり(ならない場合もある)、イベントログにソースKernel-Power、イベントID41と記録される問題が頻繁に発生することが報告されている[114][115]。 この現象は、基本的には今まで検出していなかったハードウェアの問題を、OSの機能改善により検出するようになったことによる問題であり、電源ユニットやマザーボードの電圧管理機能の不安定さが原因とされている。
(引用ここまで)

よりによって、私が自作PCを運用して、わずか数日後にこの病に罹患しました。備忘録も兼ねて、私がこの病に対しどんな対策をしたか、時系列にまとめてみました。

罹患前のPCスペック

1.CPU:AMD Ryzen7 3700X (8コア,3.6GHz)
2.CPUクーラー:Noctua NH-U12A
3.マザー:ASRock B550 Steel Legend
4.メモリ:Crucial 8GB DDR4-3200 (CT8G4DFS832A) 2枚のうち1枚で検証
5.グラボ:Palit GeForce GTX 1660 SUPER GP OC
6.SSD:Western Digital WD Blue (1TB,SATA)
7.電源:SUPER FLOWER LEADEX3 (650W)
8.OS:Microsoft Windows 10 Home DSP版 (64bit)

症状

PC起動中に以下の症例
・突然画面が真っ青になる(ブルースクリーン)
・動作がフリーズする。音声が再生されているときは、最後に鳴った音が持続され、
「ブブブブブブ」みたいな感じになる。
・次の瞬間、強制的に再起動がかかる。

再起動後にイベントログを確認すると、Kernel-Power 41の表示が出る。
ブルースクリーン時のエラーコードは都度異なります。
(「IRQL_NOT_LESS_OR_EQUAL」「DPC_WATCHDOG_VIOLATION」など)

私の場合は、起動後数十秒から数分で、この症状が出ました。
Office(Word/Excel)の作業中に起こることは少なく、
主にYouTube再生など、PCに高負荷をかける作業中に頻発。

対策

ネットなどを調べながら以下の対策を施しました。
・メモリ診断(Windowsの管理ツール使用)・・・メモリに異常は無し
・メモリを一本ずつ挿し直す
・BIOS設定で、メモリ電圧を1.2Vから1.3Vに昇圧
・電源の高速スタートアップを無効化
・BIOSアップデートの実施
・CMOSクリアの実施
・チップセットドライバを最新のものに更新
・SSDのファームウェアを更新
・SSDを再フォーマット、Windows10をクリーンインストール

現状の構成の中でやれる事を出来るだけやりましたが、改善はみられませんでした。

構成パーツの交換

・電源を別ユニットに交換する


 Corsair CX650M (650W)

・グラフィックボードを別ユニットに交換する
検証用のRadeonを使用したので、型番は省略します

ここで、某PCショップでハードウェア診断を依頼します。マザーボードもしくはCPU異常の可能性有りとの回答

・販売店にCPUの修理を依頼・・・サプライヤーより異常なしとの診断
・マザーボードの交換


 MSI B550 GAMING CARBON WIFI

ここまで改善はありませんでした。

解決

・CPUの交換

 AMD RYZEN5 5600X

この交換以降、KP41エラーによる強制再起動は起こっていません。

完治後のPCスペック

1.CPU:★変更★ AMD Ryzen5 5600X (6コア,3.7GHz)
2.CPUクーラー:Noctua NH-U12A
3.マザー:★変更★ MSI B550 GAMING CARBON WIFI
4.メモリ:Crucial 8GB DDR4-3200 (CT8G4DFS832A) x2枚
5.グラボ:Palit GeForce GTX 1660 SUPER GP OC
6.SSD:Western Digital WD Blue (1TB,SATA)
7.電源:SUPER FLOWER LEADEX3 (650W)
8.OS:Microsoft Windows 10 Home DSP版 (64bit)

散財したもの

1.CPU (AMD Ryzen7 3700X)
2.マザー (AsRock B550 Steel Legend)
3.電源 (Corsair CX650M)

考察

私はPCについては完全な素人ですので、理論的考察は出来ません。あくまでも「肌感覚」で思った事だけを書きます。

CPUを交換したら治ったのであれば、原因はCPUである、と断定しても良さそうなものですが、よくよく思い返してみると、マザーボードを交換した際に、BIOS設定やメモリ診断などの対策を取っておりませんし、この状況でCPUがクロと断定するのは、尚早でしょう。

しかし、私は今までIntel CPUで3回自作を行った中で、CPUを起因とするトラブルを経験しなかったので、仮に今回のKP41エラーの原因が他の部分にあったとしても、AMDのCPUはIntelに比べて、歩留まり確率が悪いとか、安定性に欠ける印象を持ってしまっても仕方ないのかな、と思います。ネットを見回すと、AMD Ryzenの安定動作に対する不安について、色々な記事を見かけますが、そのどれもが、何のデータもエビデンスも根拠を持たない、印象に基づくものばかりでしたので、科学的な検証もせずに、こんな事をつらつら書くのは、私自身非常に良くない事と十分心得ております。

ただ、CPUの性能比較記事と言うのは、すべからく、初期性能だけを対象とするので、例えばそれが長年運用されてOSがバージョンアップされた際に、どんな動作をするかまでの比較記事なんて、まずお見かけしないし、第一物理的に不可能でしょう(使用条件を同一にすることが理論上不可能なため)。であれば、とにかく初期性能を上げるだけ上げておいて、ライバルに勝った勝ったと賞賛記事を量産させ、インフルエンサーに喧伝させておいて、後はバグろうとどうなろうと知ったこっちゃない、と言う戦略を取ることだって可能と言えば可能なのです。

もちろん、IntelやAMDがそんな事を考えていると私は1mmも思いません。私が言いたいのは、ネットの記事を参考にしてパーツを選ぶ際に、うわべのスペック比較やら、特殊な条件下でのベンチマーク比較やら、イメージ先行の印象操作記事に踊らされる事なく、もう少し冷静になる必要があるのではないか、と言う事です。まあ、私は十分に踊らされ、十分に楽しかったので、これからもそう言う記事や動画をいっぱいいっぱい読んで視て洗脳されて、踊り狂って散財しますよ(笑)。踊らされるって、たぁんのしいぃぃ〜〜っっ!

最後になりますが、現在のRyzen5 5600Xに替えてからの動作については、非常に良好で安定している事だけ付け加え、この記事を締めたいと思います。

本当に快適!ビバライゼン!

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